【薬剤師が解説】市販のロキソニンってどんなのがあるの?違いは?

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こんにちは!薬剤師のcocoです。 みなさんご存知のロキソニンについて紹介していきます。

まずは

皆さんも痛み止めといえばロキソニンをイメージする方も多いのではないでしょうか? 病院でロキソプロフェンで薬をもらったことがある方もいるかもしれません。

 

ロキソプロフェンは成分名で、ロキソニンはその商品名です。   まずはざっくりと表にして違いを紹介します。

 

*小売希望価格については、実際にドラッグストアやインターネットで販売されている価格とは異なります。 今回はロキソプロフェン含有医薬品の違いについて紹介していきます。

ロキソニンS

ロキソニンSは、2011年にロキソニンのスイッチOTCとして、初めて発売された商品です。

含有成分はロキソプロフェンのみで、成分としては医療用に最も近いものとなります。

ちなみにロキソニンSの SにはSpeedy(早く効く)、Strong(優れた効果)、Safety(胃への負担が少ない) という意味が込められているそうです。

含有成分 ロキソプロフェン水和物68.1mg(無水物として60mg)

ロキソニンSプラス

ロキソニンSプラスは、2015年に発売された市販薬です。

ロキソニン自体もプロドラッグ化されており、胃への負担は少ないのですが、さらなる胃の負担を軽減できるように酸化マグネシウムという含有成分が追加されています。

酸化マグネシウムは便秘などにも使用されますが、この場合33.3mgの少量を配合することで制酸薬として、胃のpHをアルカリ化することで胃への負担を軽減させてくれます。

含有成分 ロキソプロフェン水和物68.1mg(無水物として60mg) 酸化マグネシウム33.3mg

ロキソニンSプレミアム

ロキソニンSプレミアムは、2016年に発売されたロキソニンSシリーズの最高処方製品です。

有効成分のロキソプロフェンの含有量は、これまでのロキソニンSシリーズと変わりないですが、 鎮痛補助成分である無水カフェインおよび鎮静成分であるアリルイソプロピルアセチル尿素を配合することでより高い鎮痛効果をはかっています

また、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを含有しており、胃や腸への負担を軽減してくれます。

その一方で、無水カフェインは眠気を誘発させる可能性もあり、自動車や機械の運転は禁止されています。   ロキソニンSプレミアムのみ1回2錠で服用できるため、高い鎮痛効果が期待できますが、胃腸障害のリスクや運転禁止など少し制限が加わってくる印象です。

含有成分 ロキソプロフェン水和物68.1mg(無水物として60mg)  無水カフェイン50mg アリルイソプロピルアセチル尿素60mg メタケイ酸アルミン酸マグネシウム100mg

ロキソプロフェン錠「クニヒロ」

ロキソプロフェン錠「クニヒロ」は、ロキソニンのジェネリック医薬品になっています。   成分含有量は60mgと普通のロキソニンと変わらずに、ジェネリック医薬品のため比較的安価に購入することができます。

含有成分 ロキソプロフェン水和物68.1mg(無水物として60mg)

3.使用上の注意

15歳未満に使えるの?

市販されている第一類医薬品のロキソプロフェンを成分として含むものら15歳未満には使用することができません。

インフルエンザのときに使える?

インフルエンザのときの市販のロキソニンの服用は避けたほうがいいです。

インフルエンザ脳症のリスクを増大させるとも言われており、年齢関係なくインフルエンザ流行時などに発熱が見られた場合はクリニックでお薬を処方してもらうことをオススメします

1日何回まで使える?

市販されているロキソプロフェン含有医薬品は、一般的に1日2回までとされていますが、痛みが出た際は4時間空ければ3回目を服用することができます

基本的に1回1錠ですが、ロキソニンSプレミアムのみ1回2錠となっています。(2020年9月時点)

購入方法

上記のロキソプロフェンを含有する薬は全て第一類医薬品に分類されており、薬剤師から説明を受けていなければ購入することはできません。

薬剤師のいるドラッグストアや調剤薬局あるいはオンラインストアで説明を受けてから購入しましょう。

まとめ

服用頻度も少なく、胃への負担に心配がいらない方はロキソニンSやロキソプロフェン「クニヒロ」、服用頻度が多く、胃への負担が心配な方はロキソニンS プラスを考慮に入れてお薬を選択するといいと思います。

また重大な病気を見逃さないためにも、長期の連用は避けることや運転をする方はロキソニンSプレミアムの使用を避けるなどの注意が必要です。

腎臓への負担もかかるため、使い方を間違えると重大な副作用につながってしまいます。

そのほかにも薬の相互作用等もあるので、購入の際は必ず薬剤師の説明を受け、不安な点は解消するようにしましょう。